「やってみたい」という気持ちを大事に | TREE 代表取締役 中川裕稀さん【後編】

いつも記事を読んでくださりありがとうございます😊
ということで早速学生インタビュー!と言いたいところですが、、
なんと!!今回は社会人インタビューとなります✨

生き生きと働いている新潟の社会人を取材することで、新潟県の学生に新潟県の可能性に気づいてもらいたい!
そんな思いが社会人インタビューに込められています📌

学生視点での新潟に留まらず、社会人視点からの新潟も知る
そして、今まで気づかなかった新潟を発見していきましょう💡

今回は、TREE 代表取締役 中川裕稀(なかがわ ゆうき)さんにお話をお聞きしました!
2017年、新潟県三条市の一ノ木戸商店街にオープンした、三条市の中心市街地拠点施設であるTREE。

「『やってみたい!』をカタチに。」をコンセプトとして、地元出身の若い方々を中心にお店を運営されています。

・気軽に立ち寄れるカフェスペース
・地元の商店街、パン屋さんと考案したオリジナルハンバーガーが人気のレストラン
・キッチン用品やカトラリーといった、食に関わる製品を販売しているショップ

これらがTREE内に併設されていて、訪れた方々が思い思いの時間を過ごせる空間です。
古民家を活用しているため、どこか懐かしさを感じることもできます。

前編の記事では、中川さんがTREEの運営に至るまでの経緯働いている上で感じる新潟の魅力をお聞きました。


後編の記事では、新潟に対する課題感・可能性、そして中川さんが今後どのようにTREEの運営に携わっていくのかについてお伺いしました!

【情報量の少なさ】が選択肢を狭めてしまう

反対に、現在の新潟に対して感じている課題感はありますか?

情報量の少なさです。
都内の方と仕事をさせて頂く際に、今は行けない状況ですけど出張で東京に行くことがあるんですね。
そうすると、こういうお店、色づかい、商品が今は売れているんだ、というような情報を得ることができます。

まちを歩くだけで勉強になるんですよね。
東京の方は情報の感度が高いので、流行がつくりあげられていく場所なんだなと思います。

一方で新潟はすごく(情報が)少ないなと感じています。
情報量の少なさが新潟の課題というか東京の羨ましい部分ですね。

地方と都会の境目がなくなる

では、今後の新潟に対してどのような可能性を感じていますか?

これからは地方と都会の境目がなくなって、いい意味で場所に価値がなくなると思っているんですね。
東京だからいいとか地方だからいいとかもなくて。
実際に今東京の方とお仕事をしているんですけれど、コロナ禍なので彼らは僕たちのところに来れないんですよ。

だから、新潟にいながらノウハウなどをzoomやメッセージアプリを利用して教えてもらって、地元のスタッフがお店を作っちゃっているんですね。
今までは東京に行かないと「あの食べ物が食べられない」、「あのお店に行けない」という状況だったのが、今ではオンラインで情報共有ができるので、今までよりは「東京に行かなくちゃ!」
ということは感じなくなりました。

実際に、今もZoomを使用してオンラインでインタビューをさせていただいていますしね!

加えて、コロナ禍以前から感じていた可能性はありますか?

そうですね、地方の方が海、川、山、森があって圧倒的に資源は豊かです。
今までの“東京でまず発信されて、それが地方におりてくるというプロセス”ではなくて、今度は地方発信で世界に進むんじゃないかなと思っています。

実際に燕三条がそれを実現しているんですね。
燕三条はものづくりで有名なんですが、彼らはモノを売る時は東京を通さずに自分たちで世界と繋がりにいっているんですね。

さすが燕三条!

だから、ものづくりだけにとどまらず、若い世代も世界を目指していけるような環境に(新潟県が)なってくれたら嬉しいですね。

“やってみたい”プレーヤーを増やす

中川さんは、今後はどのようにしていきたいですか?

「『やってみたい!』をカタチに。」というコンセプトが叶う環境をつくりだしていきたいです。
実はこのコンセプトは、完全に19歳の中川少年の心なんです(笑)。

そうだったのですか!!

はい!
この4月でTREEを始めてから丸4年になるんですね。
これまで商店街にいなかった若いお客さんを呼び戻すための活動を行ってきました。
ありがたいことに、年間4.5万人の方が来てくれる商店街になりました!

その中で、TREEを楽しみに来てくださるお客様のほかに、TREEに聞いてみたいとか、TREEで何かをやりたいとか、やってみたいプレーヤーの方が増えてきたんです。

だから、今度はコンセプトのように“やってみたい”プレーヤーをTREE界隈で増やすことに力を入れたいです。
そのためには、まず集客が期待できるお店を商店街に作ろうと計画しています。

極端な例ですが、挑戦する場所の隣が「山」より、「4万人集客しているお店」の方がそのお店のおこぼれをもらえたりしますよね。
だから、よりチャレンジしやすい環境になると思うんです。

だから、たくさんの人が集まるお店をつくって、その隣にやってみたいプレーヤーの挑戦の場をつくっていきたいです。

中川さん自身の思いでもあった「やってみたい!」を、今度は与えていく立場として動こうとしていらっしゃるんですね!

そうですね!

やってみたいことに挑戦するときは、最初はハードルが低い方が絶対良いと思います。
最初から全部なんてできないんです
小さな成功体験を積み重ねて、それが自信に変わっていくことで、その人の活力にもなります。

やってみたいことが分からない人のために

実はもう一つ、やってみたいことが分からない人に向けたイベントを立ち上げているんです。
僕らがつくったお店で好きなことをしていいよというように、自分で考えたことを実践していってもらう内容になっています。
それを重ねていくことでいつか自信に変わると思います。

自分のやりたいこと、やってみたいことが分からない人って本当に沢山いると思うのですが、何も持っていない人こそすごく可能性を秘めていると思います。
裏を返せばなんにでもなれるじゃないですか。

逆を言ってみると、なんにでもなれるという解釈になりますね!

・好きなことがない
・何をやっていいのか分からない
・でも何かやりたい

これらが揃っていると、僕は最強だと思います!

だから、こういうふうに思っている子たちと繋がって、やってみたいが見つかる環境づくりを始めたいです。

TREEに携わっている皆さん

今起きている問題をチャンスと捉える

最後に、新潟の学生へのメッセージをお願いします!

2つあります。
1つ目は、少子高齢化に対してデメリットと捉えるのではなく、チャンスだと思って欲しいことです。
多くの地方がこの問題に悩まされているのが現状ですが、若い人が少ないからこそ手を挙げれば一瞬にして目立てるので、この理論を使えば成功に繋がります。

2つ目は、やりたいことが見つからない方は、やってみたいが溢れているコミュニティに参加することです。
このようなコミュニティで先輩方の動きをみると勉強になります。
さらに、自分と同い年で活躍している人に出会うことができるので、いい意味で「自分もやらなきゃ!」と思わせてくれます。
ぜひコミュニティに参加してみてください!

中川さんのメッセージは新潟の学生にとって励みになると思います!
インタビューは以上です!
ありがとうございました!

ありがとうございました!

※記載の年齢は取材時点のものです。


TREE
住所:〒955-0062
所在地:新潟県三条市仲之町2-15
TEL:0256-55-1162
営業時間:カフェ:11:00~23:00
レストラン:ランチタイム11:00~14:00/ディナータイム18:00~23:00
駐車場:あり

編集後記

中川さんをインタビューさせていただいている間、終始「驚きと希望」の気持ちでいっぱいでした。
驚きというのは、筆者がこれまで気づいていなかった新潟の魅力・秘めた可能性を知ることができたことにあります。
同じ新潟に住んでいても、こうも捉え方に違いが表れるのですね。
新潟に関することだけではなく、どの事柄についても自分の感じていることだけが全てではないことを思い知りました、、!

そして希望というのは、今やりたいことが見つからなくても焦る必要はないと感じたことにあります。
そのような人こそ「なんにでもなれる」というように中川さんがおっしゃってくださったとき、筆者自身が救われた気持ちになりました。
この言葉は、やりたいことがないということをネガティブなものではなく、可能性に溢れたものとして捉えていますよね。
今までの筆者の捉え方と逆をついていたのです。
これからの自分の人生に希望を持っていいんだというワクワクした気持ちになりました!


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