社会に出て感じた 地方で挑戦することの意義 | TREE 代表取締役 中川裕稀さん【前編】

いつも記事を読んでくださりありがとうございます😊
ということで早速学生インタビュー!と言いたいところですが、、
なんと!!今回は社会人インタビューとなります✨

今回は、TREE 代表取締役 中川裕稀(なかがわ ゆうき)さんにお話をお聞きしました!
2017年、新潟県三条市の一ノ木戸商店街にオープンした、三条市の中心市街地拠点施設であるTREE。

「『やってみたい!』をカタチに。」をコンセプトとして、地元出身の若い方々を中心にお店を運営されています。

●気軽に立ち寄れるカフェスペース
●地元の商店街、パン屋さんと考案したオリジナルハンバーガーが人気のレストラン
●キッチン用品やカトラリーといった、食に関わる製品を販売しているショップ

これらがTREE内に併設されていて、訪れた方々が思い思いの時間を過ごせる空間です。
古民家を活用しているため、どこか懐かしさを感じることもできます。

キャンプ場をイメージしたレストラン

中川さんの秘めた思いが感じられる記事になっております✨


初めに自己紹介をお願いします。

株式会社TREEの代表をしております、中川裕稀(なかがわ ゆうき)です。28歳です!

ありがとうございます、よろしくお願いします!

「目立ちたい」という思いから

中川さんは、どのような経緯でTREEの運営に至ったのですか?

動き始めが19歳だったのですが、結構準備期間は長かったです。

僕は、旧下田村という三条市の中でも山の方にある村の出身なんですが、もともと音楽が好きだったので、音楽活動をしていました。
それを通して自己表現をすることで目立ちたいな!という気持ちが強かったです。

そんなことをしながら高校に通っていました。
それから進路選択の時期を迎えたとき、今のまま社会に出ても何も形にできないという勝手な逃げから、音楽の専門学校に行くことを決めました。
今までやっていた音楽に関わっていれば何とかなるだろうと思っていたんです。

僕は東京がすごい好きで音楽で東京に行きたかったので、その前にまずは新潟市で勝負したのですが、全く相手にされずにこてんぱんにやられました、、
考えてみると、同じ様な音楽をする若い人達が多かったんですね。
そこで一回夢が折れてしまったんです。

僕は音楽では勝てないと分かった瞬間に、東京に行く夢は敗れたけれど、地方で何か大きい歯車となってやりがいのある仕事を見つけたいなと思いました。
そこで、専門学校の最後の一年はほとんど学校に行かずに地元の企業のインターンに参加しました。

燕市にあるものづくりの会社なんですが、この会社はものづくりを通して音楽やゲーム業界といった、エンタメ業界に通じるお仕事をしていたんです。

なんで地方にいながらこんなことが出来るんだろうと思って、この会社で学ばせてもらおうと思いました。
2年生になって数カ月でインターンに参加したので、卒業制作もしていないんですよ。
それくらいに社会で学びたいという欲が強かったです。

そのインターンで営業をしていくうちに、自分でモノを売れるようになっていきました。
そこで、かつて自分のやりたかった音楽に落とし込んだらいけるかもしれない!とひらめいたんです。
当時はただ演奏するだけだったけれど、社会に出てものの売り方が分かったから、じゃあそのモノの売り方で集客してみようと思い立ちました。
唯一無二ということが、商品を売ることのセオリーの一つなのですが、僕がやっていた新潟市でライブをするというのは他にありすぎるんですね。

確かに、新潟でライブをしている方は結構いらっしゃいますね。

そこで自分の地元に目を移した時に、三条にもライブハウスはあるんですけどがっつりバンドをしてライブをするのはあまりないなと思ったんです。
そこでもしかしたらいけるかもしれないと思い、三条にあった商店街のスナックを訪れてライブイベントを企画させてくださいとお願いをしました。そこから、仲間を募りました。

そこで気付いたのは、「若い人が少ないことで何かをしているとすぐに目立てる」という、少子高齢化ならではのいいところなんですね。
これは、僕がバンドをしていた時の目立ちたいという思いと一緒で、僕は目立ちたいという思いを音楽を通してやりたかった。
だけど音楽ではだめだったから地方で何かをすれば目立てると思いました。

その後、三条市役所やまちのイベント団体から声をかけていただくようになりました
気付いたら23歳のときに商店街のほうから、若い人を集めることを目的としたTREEの運営の依頼をいただきました。
今までとは違う、しっかりとした案件でしたね。

プレッシャー < ワクワク感

その依頼を受ける上でプレッシャーなどは感じていましたか?

初めて自分で場所や拠点が作れると思ったらワクワクがとまらなくて(笑)。
そう思ったら逆にやらない未来が想像できなかったです。
当時はお店を開いたこともなかったけれど、根拠のない自信がありましたね。

仕事をするにあたって、好きなことをするというのが主流になってきていますが、プラスアルファとして「好きな人と仕事をする」ことがあると思っています。
だから、お店を開くなら地元の友人や今までのイベントに来てくれたお客さんと一緒がいいな!と思い、仲間に電話して「お店始めるんだけど仕事辞めてくれない?」って頼みました。
そうしたら「うんいいよー」と言ってくれましたね(笑)。

なんて素敵なお仲間なのでしょうか!!

失敗・金銭面のリスクが少ないという利点

次に、中川さんが仕事をする上で感じる新潟の魅力を教えてください!

一つは失敗率が低いことですね!
昔は、新潟と東京は流行りが5年くらい遅れていると言われていたんですけど、今は情報化によって肌感覚で1年くらいになったんです。
東京では沢山の人がいて新しいサービスを考えてはテストをして、失敗と成功を繰り返していると思うんですね。
その結果が1年後に新潟にたどり着く。
つまり、東京で既にテストマーケティング済みで、売れたものだけが新潟におちてくるんです。
だから失敗率が低いんです!

○○は成功して、△△は厳しいというのが東京で検証済みなんですね!

そういうことです!

二つ目は、金銭面でのリスクが少ない点ですね!
東京でお店を出すとなると、物価が高いので家賃だけで何十万とかかかるし人件費も高いんです。
だからすごくお金を使うんですよ。
かたや地方の新潟(三条)は物価も安いので、例え失敗したとしてもいいか!というスタンスでいられるんです。
新潟は可能性を感じたことにとにかく挑戦できる環境です!

地方ならではの魅力ですね!

新潟のいいところを使い切れていなかった

学生の頃と現在では、新潟に対するイメージに変化はありますか?

学生の頃は新潟のいいところを全然使い切れていませんでしたね。
当時は東京大好き人間だったので、新潟も東京みたいになればいいのに!とか、新潟に足りないものばかりを考えていました

だけど、今社会に出ていて新潟にはすてきなお店がいっぱいあると気付きました
個人商店として営んでいるお店とか特に好きですね。

あと、「俺の人生お金かからないな~」と感じてます。
家賃やその他もろもろ都心と違って安く済むのでコスパ最強です。(笑)

社会人になってから、新潟に対する捉え方が変わっていったんですね!

※記載の年齢は取材時点のものです。


後編では、中川さん自身が感じる新潟の課題、そして新潟の可能性をお伝えします!
乞うご期待✨


TREE
住所:〒955-0062
所在地:新潟県三条市仲之町2-15
TEL:0256-55-1162
営業時間:カフェ:11:00~23:00
レストラン:ランチタイム11:00~14:00/ディナータイム18:00~23:00
駐車場:あり

編集後記

筆者は、TREEの「『やってみたい!』をカタチに。」というコンセプトに強い印象を受けて中川さんに取材の依頼をしました。なぜなら、筆者を含めた学生全員が全員、しっかりとした“やりたいこと”があるわけではないからです。
迷いのある中でも挑戦できる場がTREEにはあるのだと思い、そのコンセプトを含めてインタビューさせていただきました。「やりたい」ではなく、「やってみたい」から始めることで、少しづつ前進することに繋がると思いました。

子どもの頃から「目立ちたい」という思いがあった中川さん。
その思いを持ち続けながら音楽活動・インターンというたくさんのプロセスを経て、地方で挑戦することにたどり着いたといいます。
今ではキラキラと活躍されている方でも、これまでに挫折や失敗を繰り返し一回で全て上手くいくわけではないのだということを痛感しました。

また、今感じている新潟は学生の頃に感じていた新潟と大きく変わったとお聞きして、筆者がこれから社会に出たときはどのように新潟を見ているんだろう?とわくわくした気持ちになりました!
自分の置かれている環境が変わることで、その土地に対する捉え方も変わるんですね。


インタビュー記事に込める思い

生き生きと働いている新潟の社会人を取材することで、新潟県の学生に新潟県の可能性に気づいてもらいたい!
そんな思いが社会人インタビューに込められています📌

学生視点での新潟に留まらず、社会人視点からの新潟も知る
そして、今まで気づかなかった新潟を発見していきましょう💡

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